Sunday, 25 September 2016

「脱 共産の扉」からのヒツジ村




うちのアパートは、ザ・共産!って感じの集合団地的な建物で、
1階毎に60戸位ある上、居住階は5階ある。
エレベーターから降りると、何とも言えない統一感というか、
全部同じドアがズラッと並んでいて、少し不気味な感じ。

泊まりに来たスペイン人の友達も、
「こんなに沢山の家が同じ廊下に並んでて怖くないの?」
と言っていた。
大家さん曰く、どの家も中の作りまで同じらしい。

内装はそれぞれ大家さんがリノベーションしているので、
うちもピンクベージュの壁の快適なIKEA部屋。
私の入居前に色々手直ししていたので、
部屋に共産感は無い。

ただ、キッチンのガス線とか、
変更不可なものは共産感が漂っている。

そんな我が家で一番共産感が漂っているのが、
玄関のドア↓


この真ん中の鍵穴に鍵をさして、グルグル回し続けると、


茶色いケース(?)の中から二本の鉄棒がニョキニョキと両側に出てきて、
壁の鉄製の穴に引っかかることにより施錠される。


見た目もそうだけど、音がまた何とも言えない牢屋感。
原始的な感じ満載だけど、
何となく近代的な鍵より頑丈そう。

ということで、
この残された共産感をどうにか排除したかった。
そんな中、友人に連れて行ってもらった手芸屋さんで、
異様にツボな木の小さなヒツジを見つけた。

結果↓↓↓




新聞受けにも。


小さくて見えないかもだけど、
ヒツジ、花、カタツムリ、ヤギ。


ニワトリ、ハリネズミ、柵。


ロバ、親子ヒツジ。


ハチもいる。


何となくヨーロッパなので教会を中心に、
ヒツジ村の完成。


改装は出来ないので、貼ってはがせる両面テープで草色の紙を貼り、
そこにボンドでヒツジたちを固定。

残ったヒツジたちは本棚の上へ。



何て小さくて可愛いんだろう。
こうなってくると、ドアの暗い茶色が違和感なので、
今度は空色の紙でも貼ってやろうかと思ってしまう。
でもやっぱり改装出来ないので手作り感満載の
チャッチイ感じになってしまいそう。
あ〜、自分の家欲しい。

そんなこんなで
指先がボンドでカピカピの土曜日の夜。
サタデー ヒトリ ナイトフィーバーだった。








Sunday, 18 September 2016

Coco pops



もう一つ思い出した。
イギリス語学留学中の話。

ある日の授業で先生が、
「hesitate」という言葉を教えてくれた。

「では、二人組で最近「hesitate」していることを
話し合ってください」と言われ、
その週に来たばかりのアルゼンチン人の女の子とペアになった。

その頃の私は既にスペイン語圏の友達が何人かいて、
すっかりスペイン語訛りに慣れていたので、
彼女が何を言っているのか聞き取れたけど、
彼女は私の日本語アクセントのみならず、
先生の言っていることも少しピンと来ていない感じ。
ただ、プライドが高いのか、
決して分からないとは言わない。

ということで、
彼女はお題が良く分かっていない感じだけど、
分かっていないとも何とも言わない。
じゃあ私が話さねば。と話すことを考えること数秒。
そうだ!と思って話を始めた。

「私はCoco popsが大好きなんだけど、Coco popsは他のシリアルに比べて
ちょっとだけ値段が高いんだ。
だからスーパーに行くとシリアルコーナーの前でいつも迷って、
結局安いのにするんだけど、
その次にスーパーに行くと、
やっぱりCoco popsの方が好きだから、
どうしてもしばらく考え込んで迷っちゃうんだよね〜」

と、ここまで話して相手の反応を見ると、
話題がCoco popsレベルなのに、
ものすごい真剣な顔で、
ふんふん話を聞いている彼女。

あ、通じてないやー。と思ったので、

「Coco popsって知ってる?あの朝に牛乳かけて食べるやつ。
コーンで出来てるのとか色々種類があるけど、
Coco popsはお米で出来ていて、チョコが染み込んでて
牛乳と混ざると美味しいんだよねぇ〜」

と言ったら、
やっとCoco popsって分かったみたいで、
「あ〜分かった!」と彼女も話題が分かって安心した様子。

と、ひと段落した瞬間、
背後で一部始終を聞いていたらしい先生が
我慢の限界を迎えたらしく
物凄い勢いで噴き出した。

確かに、悩んでることがCoco popsレベルなのに、
割とものすごく真剣に悩んでる体で話している私と、
全然話が分かっていないので、
ものすごく真剣に聞いているパートナー。
英語のネイティブからしたら、
とんでもなく下らなかった様子。

二人組で話し合う時間が終わった後、
じゃあそれぞれ何を話し合ったか言いましょう。
って時に先生が、
「じゃあmoe、君のそのとてつもなく大きな悩みを話してもらおうか」
と言って一番に発表することになった。

確かに、他の生徒の話を聞いていると、
将来の話とか、意外と深い話をしていて、
あれっ、話題間違えちゃったかな〜。って感じだった。
そんなに悩むならCoco pops位買えよ!って先生思ったんだろうな。

ただ、当時1ポンドが213円から急上昇して
220円とかドンドン上がっていたので、
切実にお金が無く、
当時は真剣な悩みごとだった。
(今は135円位)

なんかあの頃も色々悩んでた気がするけど、
確かに一番最初に思い浮かんだことがCoco popsなら
割と幸せだったんだなぁ。と今になって思う。
そんな思い出 2。








Wednesday, 14 September 2016

アパタイト


イギリスに留学して間も無い頃、
語学学校の先生が授業中に、
「アパタイト」という単語を連発していた。

何とも真面目な顔で
何度も何度も「アパタイト」って言うんだけど、
歯磨き粉の話をしている様子ではない。

でも何回も言うので、
何回も「やっぱアパタイトって言ってる!」と思ってしまった私。
確信が無いなら黙っていればいいのに、
「日本ではアパタイトっていう歯磨き粉があるよ!」
とついつい言ってしまった。

先生は、
「アパタイトって歯磨き粉があるの!?
へぇー、それは見てみたいかも。」
と本当に興味ありそうだった。

実際、アパタイトの歯磨き粉の名前の由来も知らなかったし、
何がそんなに歯磨き粉の名前だとおかしいんだろう。
と不思議に思っていたら、
先生の話の中に「白人」「アフリカ」という
私でも聞き取れる簡単な単語が出てきた。

ん?白人…アフリカ…アパタイト…アパタイト…
「アパルトヘイト」じゃん!

と、やっと完全なる聞き間違いに気付いた時には、
真剣な話なのに、
東幹久を思い浮かべながら
歯磨き粉があるのは嘘じゃなくて本当だよ!
と力説しすぎてしまった後だったので、
もはや日本にそういった歯磨き粉があるという体で
授業の終わりを待つしかなかった。
(説明する英語力も無かったけど)

とんでもない聞き間違い。
しかも歯磨き粉というものは
歯を白くする役割もあったりする訳で、
完全な勘違いなのに、こじつけようと思えば
アパルトヘイトとこじつけられてしまう。

あの先生が
まだ日本にそんな歯磨き粉があると勘違いしているのか、
後から来たレベルの高い日本人の生徒に、
「そんな歯磨き粉はありません!誰ですかそんなデタラメ吹き込んだの!」
って言われてたらどうしよう。

もし誰かそんな勘違いをしているイギリス人に出会ったら、
是が非でも訂正してあげて欲しい。

ということで、
アパタイト…Apatite
アパルトヘイト…Apartheid

あぁ、完全に"R"とか"H"とか母音とか聞き取れてませんね。
フランスか!
みたいな。
そんな思ひで。







Tuesday, 13 September 2016

ハンガリー人カップル GO


テレビも無く、携帯も会社の物なので、
ポケモン GOって一体どんなの?
というレベルの知識だけど、

「街に出てポケモンを探して、
いたらボールを投げてゲットするゲーム」
という認識でいる。(違うかもだけど)

ハンガリーでもポケモン GOは出来るらしいけど、
良く分かっていない私が
街中でよく見つけて、
見つける度にボールをぶつけたくなるのが、
異様にイチャイチャしているハンガリー人カップル。

ヨーロッパに初めて長期滞在してから
早10年。
もはや街中でキスをしているカップルを見ても
何も思わないけれど、
ハンガリー人のそれは、
「えっ?家ですか?」と思うくらい
異様にイチャイチャしている。

この間アメリカ人の女の子と地下鉄に乗っていたら、
後から入って来たカップルが、
ドアの目の前で、
それはそれは濃厚なキスを始めた。
車内にその音が響き渡ること2-3駅。
結局私たちが降りるまで
ずーっとそんな感じ。

ハンガリー人の他の乗客は特に無反応。
私は真後ろ過ぎて音だけリスニング。
アメリカ人の女の子は、
私越しに「あなた見過ぎです!」と言う位凝視。
「アメリカであんなの無いわー。あっても軽いキスだけだよ」
と言って興味津々だった。
というようなカップルが街中に溢れている。

その他にも
私の通っている病院の前の歩道のど真ん中に立ち止まり、
魚が口をパクパクしているような
変なキスをしているカップルがいた。
息継ぎもせずにずーっとパクパクしている。

「目のやり場に困る」という表現があるけど、
あまりに恥じらいが無さすぎて、
逆に冷静に観察してしまう私。
「私が言うのも何だけど、魚じゃあるまいし、
二人とも下手くそだなぁ。テンポ早すぎ。」
みたいな。

そんな感じで堂々としているなら
まだいい方で、
たまに中途半端な時間で空いている飲食店の
2階の奥とかに行くと、
階段登りきった所からは全く見えない柱の影で
イチャつくハンガリー人カップル。

そんな所に!という所に隠れているものだから、
ビックリして心臓に悪い。
家でやるか、
遠目から気付いて避けられる位の感じでやるか
どっちかにして欲しい。
爽やかさに欠けるから全然見たくない。

知人のオーストリア人が、
「ハンガリーの生活は好きだし、
ハンガリー人の部下に特に不満も無いけど、
彼らは何か心の奥底に大きな怒りを抱えてるよね。
だからあんなに攻撃的な運転をするんだ。」
と言って、その日轢かれそうになった話をしていた。

確かに、私が運転してる時も、
前の車が遅いから抜かそうとした瞬間、
急にスピードを上げて挑んできて、
うまく抜かせずに
対向車線とぶつかりそうになって
私がクラクション鳴らされたりとか、

基本的に歩行者が横断歩道で待っていても
すぐに止まって譲ってあげる人がおらず、
歩行者は5台位は普通に待たされている。

ハンガリーが大好きで、
最近やっと仕事を見つけて移住してきたスイス人も、
「ハンガリー人って基本的にいつも他人に嫉妬している」と言っていた。

世界でも住みやすい国と言われている国や、
ヨーロッパの経済を引っぱっている国がすぐ横にある一方で、
同じEUでもそれらの国とは何か壁があって、
そこには自分たちの望んでいた訳ではない歴史的な背景があったりして、
っていうような複雑な心境が奥底に根付いていて
他の国で見かけるのとは違った感じで
表に出て来てんのかなぁ。
その一部が怒れる運転手やら
異様にイチャつくカップルなのかな。
と考えたりした。

自分も含め、
日本人も大分変わってるなと思うけど、
ハンガリーも大分ずれてんな。ってよく思う。
変な国。
(別に悪いと言っている訳ではありません)










Sunday, 11 September 2016

Reservedな私のダイレンマ


この間、私にしては珍しく、
英語のネイティブ2人と私。
という状況でカフェで一杯飲んでいた。

一人はオックスフォード大学で生物学を専攻していた
ロンドン出身のお坊っちゃま。

もう一人は、オックスフォード付近では
アウトレットの街として
他に何もないのに有名なビスター出身で
作曲の学位を取った後、
自分のロックバンドを組んだばかりのおしゃべりな青年。

共通点があるとすれば、
割とオックスフォードにゆかりのある3人。
位しか言いようのない、
チグハグな3人。

海外ではありがちな、
自国だったらこの3人で飲むことなんて絶対ないけど
この状況だから何故か仲良し。
みたいな会合だった。

今までスペインやらフランス訛りの英語ばっかりと会話してきたから、
ネイティブのきれいすぎる英語が久々すぎて調子が狂い、
言ってることは分かってるのに、
会話に割り込めないというお粗末さん。
自分の英語力にガックリ。
やっぱりネイティブって全然違う。

そんな中、一人が「ダイレンマ」と言った。
話の流れでジレンマのイギリス発音だと分かったけど、
「ディレンマ」って発音だと思ってたのに、
「ダイレンマ」ってもう、何そのイギリス発音。
むしろ「大連間」って感じの日本語ですか?
って妙にツボにハマる。

そして何度も何度も「僕たちイギリス人は「reserved」だから」
と言っていた。
私はずっと日本語でいうシャイな人を表す時に
「shy」って言葉を使っていたし、
周りもネイティブじゃないから、
ツッコミが入ったことはなかったけど、
「shy」だと人前でオドオドしちゃって、
どうしよう。。ってなってしまう
少し問題がある感じで、
「reserved」だと元々あんまり自分の思ってることとか
言わない性格の人だから、
別に問題があるわけではない的な、
そんな違いがあるらしい。

70%位聞いてるだけだったけど、
数時間ネイティブが話してるのを聞いていただけで
新たな発見がいくつかあった。
やっぱり母語話者と話すのって大事だと再認識。

ってことでイギリス人の友達欲しいな。
と思うんだけど、
Reservedなイギリス人と、
外国人からしてみれば、ほぼほぼシャイ寄りな私。
ちっとも友達になれたことがない。

やっぱり発音も文法もボロボロなのに
ガンガン話しかけてくるラテン系に
安心感を抱いてしまう。

という最近のダイレンマ。
(新出単語使ってやったり)










Friday, 2 September 2016

柴犬


(他サイトから拝借中)

ヨーロッパで柴犬を見ると、
「君も頑張ってるね!」と思ってしまうのは
昔柴犬を飼っていた私だからなのか?

その国で生まれ育っていることは確実なので、
移住して来たんじゃないし、
別に異国で頑張ってるんじゃないんだろうけど、
妙な親近感を持ってジーっと見てしまう。

やっぱなんか日本人っぽい雰囲気醸し出してる気がする。
目とシッポがたまらない。