前、ハンガリーの別の会社で働く日本人の友人と
ハンガリー人の慣習の話になり、
二人ともが疑問に感じていることがあった。
それは、ハンガリー人が、
トイレに入って直ぐ、個室に入る前に手を洗い、
個室から出てきてまた手を洗うこと。
一人だけでなく、ほぼ全員が同じ様にしている。
自分の会社のハンガリー人だけでないことが分かり
気になるので会社のハンガリー人に聞いた。
「特に月のものの時なんかは、汚い手が自分に触れない様に
個室に入る前に手を洗うんだよ。
気にする人は手を洗った後、手を拭く紙を使って個室のドアを
開ける時にドアノブに触らない様にしてるよ」
と言われた。
この国の人にそんな綺麗好きな印象はなく、
お店やレストランのトイレとか、微妙な感じなので、
なんとなく腑に落ちない答え。
でも確かにその後気にして見ていたら、
手を洗って個室に入る時に、
直接ドアノブに触らない様に紙を使ってドアを開ける人を見た。
ここまで来ると、
トイレに行って手を洗わずに個室に直行する自分が
不潔な人間に思えてくる。
更に私のいるオフィスには私しか日本人女性はいないので、
私だけ洗ってない疎外感。
でも、硬水で何度も手を洗うと手がやられてしまうし、
そんなに神経質になる程自分を触らないですよね?
と思って個室から出た時だけ手を洗っている。
先日、日本文化について研究して本とか出している
ハンガリーの社会学の先生と話す機会があり、
日本とハンガリーの文化や習慣の違いについて質問はありますか。
と聞かれたので、この手洗い文化について聞いた。
先生の答えは、
「それはハンガリーの幼稚園教育の賜物です。
子供の頃にトイレに入った後よりも、トイレに入る前に
手を洗うことが菌から自分を守るのに大切であると
きちんと教育しているのです。
特に男の子にはしっかりと教えられますから、
それを見た女の子たちにも自然に身についていくのです。
残念ながらハンガリーではそういった幼稚園教育の素晴らしさが
その後の学校教育には活かされていません。」
的なものだった。
なんか、予想以上に誇りに思っているらしい。
ただ、私がその他に気になっているのが、
会社でお昼ご飯の後に歯を磨いている人がほとんどいないこと。
オフィスに女性が20人以上いるにも関わらず、
歯磨きをしている人は2人位しか見かけない。
私がトイレで歯磨きしている時に
↑でトイレの手洗いについて教えてくれたハンガリー人が入ってきて、
「歯磨くんだね〜。私は朝起きてご飯食べる前と、
寝る前にしか磨かないんだ」と、
トイレの個室に入る前に手を洗いながら教えてくれた。
分からない。
その感覚がちっとも分からない。
これが文化の違いというものか。と、
日々実感している今日この頃。
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