Saturday 9 January 2016

奇縁


昔、友達の友達が同い年同じ誕生日と判明し
「奇縁だね」と言われた。
それまで「奇縁」という語彙がなかったので
その日から私の辞書に追加された言葉。

今回飛行機に乗り遅れた私に「奇縁」があった。

走ってゲートに到着し、
いじわるオヤジに怒られている私の視界に
1組の日本人夫婦が椅子に座っている姿が見えた。
係員に話しかけられていて、
搭乗前に具合でも悪くなったんかなぁと思ったものの
自分はそれどころでなく、
取り残されたスーツケースを探しに
Baggage claimへ向かう。

カウンターに着くと、
いつのまにやら夫婦も先に到着していた。
係員が私の名前を呼んだ時、
その夫婦にクスッと笑われた気がしたけど
特に気にせず、
荷物が戻るまで待機。

たまたま、その夫婦の横の椅子が空いたので座る。

「大丈夫ですか?」

と、旦那さんに話しかけられ、

「いやー、飛行機に乗り遅れちゃって。。」

と言うと、

「そうですよね、めっちゃ名前呼ばれてましたもんね」

と言われた。

なんて恥ずかしい話。
私はその場にいなかったので全く知らなかったけど
「ブダペストから乗り換えの⚪︎⚪︎さーん!」
って連呼されていたらしい。

「ブダペストから来る人なんているんだー。と思ってました」

と言うそのご夫婦、
ご主人の仕事の関係で、空席があったら安く乗れるそうで
今回空席がなく乗れなかったらしい。
私がビジネスにアップグレードされていた位だから
相当混んでいたんだろう。

なかなか話も合い、
荷物待ちの間に楽しくお話し。
連絡先も交換させてもらう。

ご夫婦は、その日の夕方に便数の多いドイツへ飛び、
翌日の飛行機に空席があれば、
翌日ドイツから成田へ帰るとのこと。

お互い荷物を受け取った後
「お互い無事に帰りましょう。」
と励まし合い、私はチューリッヒ市内へ。

乗り遅れたけど、なかなかいい出会いだった〜。
と、翌日成田へ無事到着し、
入国審査へ向かう。

ふと入国審査の列を見ると、
あれ?どっかで見た顔。。
あ、あのご夫婦!

と言うことで、
既に友達を見つけたような気持ちになり
大きく手を振ってしまった。

何でもドイツからのフライトが
私のフライトの3分前に到着し、
無事乗ったかなぁーと気にしてくれていたそう。

ということで、
前日まで赤の他人だったのに
チューリッヒで出会い、
日本で再会まで果たしてしまった。

社割でたくさん旅行するそうで、
「ブダペストに来るなら案内しますね〜」
と言って、解散。

翌日「既にブダペストの情報をチェックしています」と
メールをもらった。

旅って小さなことが、大きな出会いになったりするから
いいもんだ〜。
と、トイレに行って乗り遅れたことが
完全に美化された出会いだった。

ブダペストに本当に来てくれるといいな。
と思う。







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