Saturday, 30 January 2016

手に取る本


年末日本に帰って、せっかくなので
日本語の本を何冊か買って行こうと、
小説を書いたりする本好きの友達に
オススメの本を聞いた。

結局返事が来た時には空港の本屋位にしか
行く時間がなく、
何冊もオススメしてもらったのに空港には
林真理子すら置いてないという残念無念な結果。

何となく村上春樹でいいや〜と、
ノルウェイの森しか読んだことない村上さんの
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」
を手に取り、中も見ずにカゴに入れ
他の適当な何冊かと購入。

全然期待していなかったのに、
最初から結構面白くて、
どんどん読めた。

と、話の中に
フランツ・リストの名前が。
(ハンガリー出身の作曲家)
日本で適当に買った本に、
ハンガリーで毎日耳にする名前が出てきて、
「この本を読む運命だったのか。」
と思って読み進め、次に出てきたのが
リストが作曲した「巡礼の年」の中の
「スイス」
もうなんだか村上さんに勝手な親近感を覚える組み合わせ。

昨年末に文庫版が出たせいで
本屋が前面に売り出していたから目についたけど、
実は2013年に発売されていたそう。
その頃はスイスのスの字も、
ハンガリーのハの字もなく
自分の生活でキーワードになる国があるとしたら
スペインかトルコか台湾だった頃。
村上さんは私の人生の預言者だったりして。

作曲家なんて沢山いるし
リストだって何曲も作曲してるし
巡礼の年にはイタリアだって出てくるし
文庫版だってもっと前に出てておかしくないのに。
しかも、内容的にも今読んだから共感できる部分が
沢山あったりして。
多分発売された頃に読んでも、
違う風に感じただろうなと思う。

なんとなく手に取る本って
何かしら無意識に感じているものがあるのだろうか。
と、勝手に興奮しているこの気持ちを
伝える人がいないものだから
ブログに書いてしまう私。

ちなみに「ハンガリーの暗い冬に負けないように
ポジティブになる面白い文庫本」という
私のリクエストに対する友達のオススメは下記参照。

小山薫堂「考えないヒント」
林真理子「野心のススメ」
佐藤優「人に強くなる極意」
津村記久子さんの本
服部みれいさんの本

本屋に一つもなかったもので、
もう一つ私が適当に選んだ本。

三島由紀夫

「絶対暗いわ。」
って親に突っ込み入れられるまで気づかなかったけど
私は暗い本が好きみたい。
無意識に選んでしまった。

まだまだ青空が見えないハンガリーにて
次は三島で暗くなろう


**9月24日追記…リストはジュネーブに住んでいたそうで、
どっちかというと村上さんよりリストに親近感を覚えるべきだったかも。
と思った追記。




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